小さな学習塾「わたる」~子ども達の自立と向き合う~

ADHDやLD、自閉症スペクトラム、アスペルガー等、生来より何らかの学びづらさを持つ子ども達の学習・生活支援を行う小さな学び舎「わたる」。その塾を経営するきつねが日々のことをぽつぽつ呟くブログです。

楽しい教材を作りたい

せっせせっせと教材を作っていたら、色画用紙がほとんどなくなり、買いだめしていたスティックのりも遂に全部なくなってしまいました。
「わたる」では、会員さんから質問があれば、家庭学習用に、市販のお勧め参考書や問題集をお教えすることもありますが、こちらで使う教材は私が子どもさんに合ったものを考えて作ったものを使います(学校の補習を希望されている会員さんだと、学校指定の教科書やワークを使うこともありますが)。


作っている教材の中には、「A4用紙に印字された問題」、いわゆる「プリント問題」も多くあるのですが、低学年の子どもさんや、〝プリント〟というものに、何やら前世からの恨みでもあるのか?というほどの嫌悪感・憎悪を燃やす会員さんには、違った教材も用意します。教室全部を使って宝の地図を手がかりに宝探しをしてみたり(謎解きっていろいろな学習ツールとして使えます)、絵カードと漢字カードでマッチングをしてみたり、他にも、すごろくとか迷路とか、紙芝居とか。こういうタイプの子にはこういう取っかかりが良さそうかな?等、「わたる」を開塾する前から、別の職場でも結構いろいろ作っていたので、段々と趣味の域に達してきた気がします(教材作りって本当に楽しい)。


私自身は手先が不器用なので工作の類はあまり好きではなく、学校の図工なんかも得意ではありませんでした(絵を描くのは好きなのですが、「描かされる」美術は性格的にダメでした)。
でも「これはきっとウケるぞ」とか、「これがクリアできたら絶対喜んでもらえるはず!」とか思いながら作る教材は、ちょっと手が込んだりしても楽しいです。
先に挙げたプリント問題でも、その子の興味関心にあわせた文章題や読解問題を作るのは凄く面白いのですよ。
昔の同僚さんにも、何としてもカタカナを覚えられない子に、その子が好きだというポケモンを使って文字を覚えさせる工夫をした人がいて、あんなに文字を見るのも書くのも嫌がっていた子が、すっかりカタカナマスター!となったのを見た時は、ちょっと手立てを変えるだけでこんなにも吸収していくんだ~スゴイな~と感動したのを覚えています。


もっとも、これが全然「ウケない」時もあるんですよね。自分では絶対ヒットする!これはイケる!とか思ってノリノリで作っても、子どもはピクリとも笑わない、反応しない、みたいな…。
そういえば、巷で大ヒットした「うん〇漢字ドリル」ありますよね?あれなんて、個人的には「何故ヒットする!?ヒットしちゃダメだろ!」って思う案件ですよ(笑)。何故って、私は子どもの頃から「うん〇」という単語に極端な嫌悪感を示す親に育てられ、小さな頃から「そんな汚い言葉は使うんじゃない!どうしても使わなくてはいけない時は、うん〇ではなく、〝老廃物〟と言いなさい!」とよくよく言い含められてきたものですから…。子どもの頃から親に散々言われたことって、どうにも印象に残るらしく、自分でも「うん〇」という単語には反射的に嫌悪感な人間になっちゃったわけです。だから私にはあのユーモアは分からない、反発すら覚えます(笑)。でも世間では大ウケ!!…ここらへんで、私は世間とギャグセンスが大きく乖離しているかもしれない…などと心配になったりします(大げさ)。


話が逸れましたが、別に生徒に絶対ウケなきゃいけないわけでもないのですが、インパクトを持って記憶にとどめてもらう為に、教える側が教材や伝え方を常に工夫していかなくてはいけないことは間違いないと思うんですね。そもそも楽しく学べたら、それに越したことはないわけですし。
しかし、先述の通り「笑いのツボ」も人によって違うわけで、この子にはウケたけど、この子にはさっぱり…なんてことは、往々にしてあることです。ですから、何だか教える人って、お笑い芸人と似たようなところがあるかも…なんて思ったりしますね。相手の反応を見ながら瞬時に言葉を選んだり、リアクションを変えたりする必要があるわけですから。いや、そういうのってどんな仕事でも、どんな人間関係でも身につけていた方が良いスキルかな?


などとつらつら徒然しているうちに字数がかさんできてしまいました。「ウケる・ウケない」話で、ふと思い出した、何としても笑ってくれない子のお話も書こうとも思ったのですが、これはまた次回に回したいと思います。


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