記号じゃ覚えないよ。
生徒さん達もみんな口をそろえて言いますが、私も思います。
「もう1月が終わるのか!」と…。
早い。気づくと1週間が終わっている…毎回同じことを書いている気がしますが、毎回思っていることなので、いかんともしがたく…。
しかし本当は、早い早いと言っているだけではダメですよね。
同じようで、1日1日は全く違いますしね。日々是変化。貴重な学びの時間です。ただいたずらに時を過ごさず、1分1秒を大事に生きなくては!です。
子ども達にも、「この1週間どうだった?」と訊いて、「別に」「特に変わりなし」「記憶にない」といった返答が来たら、「ちがうだろー!!」と言うようにしたいものです(人のことを言えないので、「だよねー…」と同意して言えないことが多いですが…笑)。
しかし真面目な話、日々を「何となく」過ごしていると、その時々の記憶って残りづらいですよね。
そしてそれは、学習についても言えることだと思っています。
「何となく」聴いた授業が頭に残るか?と言ったら、ほぼ残らない…。
「何となく」「機械的に」手を動かして書いた「だけ」の漢字を覚えられるか?といったら、それはやっぱり難しい。
やはり意識的に「覚えよう」という気持ちがなければ、あるいは「面白い!」「何それ!?」といった「心に引っかかるエピソード」がなければ、学びってそうそう簡単に得られないと思うのです。
少し前の話ですが、とっても「偉い!」と感心に思ったことを言った生徒さんがいました。
「わたる」では、子ども達にいろいろな言葉を知り、自分でもそれらを使えるようになってほしいと考えていますので、宿題にはよく語彙問題を出すようにしているのですが、いわゆる書字問題を多くすると嫌になってしまうと思い、問題形式は選択式(=〇するだけとか、記号で書けばOK等)にすることが多いんですね。
しかしその生徒さん、ある日、「宿題を記号制にするのはやめて欲しい」と言いました。
「記号じゃ覚えないよ。ちゃんと言葉を見て、それを自分で書いたり読んだりしないと、(自分は)覚えられないから。今度から宿題は全部書くやつにして!」
うおおおお…!!全会員さんに聞かせたい名台詞、キターッと思いました(笑)。
それはその生徒さんなりの「物の覚え方」なのでしょう。実際に対象の語句を見て、声に出して読んで、実際に書く、その方が見るだけより覚えられる、と。
その「気づき」がまずもって素晴らしくないですか? どの生徒さんも様々な学習を通して、自分にあった勉強法をそれぞれ確立していくものですが、この生徒さんはまだ小学生。「わたる」の宿題も10回とこなしていません。そのような中で、私はこういう風に勉強した方がいいと思うから、宿題もこういう風に変えて欲しい!と、きちんと言語化できた。それだけでもう、大きな大きな花丸!です!
宿題を減らしてくれ、書く問題全部なくしてくれ、いっそ宿題をなくしてくれエトセトラ…。
…といった要望もある中、砂漠の中のオアシスか!?と思ってしまいましたよ。
張りきって書く宿題を多くしよう~♪と、思っちゃいましたね。
これを見た他の会員さんも、「楽な宿題にしないでくれ!それじゃ勉強にならん!!」…と思ったら、いつでも言ってきて下さいね(笑顔)。
小さな学習塾「わたる」―上溝教育心理研究所―
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