小さな学習塾「わたる」~子ども達の自立と向き合う~

ADHDやLD、自閉症スペクトラム、アスペルガー等、生来より何らかの学びづらさを持つ子ども達の学習・生活支援を行う小さな学び舎「わたる」。その塾を経営するきつねが日々のことをぽつぽつ呟くブログです。

営業電話からその他徒然

塾を開くにあたって、当たり前ですが「塾をやってるよ~」ということを広く知っていただくために、「宣伝」をしなければなりません。実は、電話番号を電話帳に登録し終えたその日から、すでにジャンジャン電話が鳴っております。


「そちらの塾に入りたいのですが!」「どのような内容の塾なのですか?」
…というお電話ではなく、
「新規事業者様とのことですが、そちら様は集客についてどのようなお考えをお持ちなのでしょうか?宜しければ、わたくしどもで考案した、新たな集客法をご提案させていただきます!」
…という、ありがたくもお金はかかるという(当たり前)営業のお仕事をされている方からのご連絡です。もう何件来たことでしょう…途中で数えるのをやめましたが、こういうことを生業にされている会社が本当に多いことだけはよく分かりました。


「今はまだちょっと立て込んでいるので、もう少ししたらまた検討させていただきます」…とお答えすると、
「あ~お忙しいときにお電話してしまいすみません」、「そうですか~ではそのときはよろしくお願いします!」
…等ですぐに電話を切ってくださる方、
「しかし、弊社の集客プランは大体一ヶ月後を見立てて行うものなので、開塾した今やらなければ遅いですよ!」
…とぐいぐい来られる方(絶対頼まない・笑)、営業の方もそれぞれです。どういった対応がいいとか悪いとかは人相手の商売では一概に言えないと思うんですね、やはりお客様ごとに対応は変えていかなければならないでしょうし。同じお客様でも、その日の気持ち・体調によって、長く話せる時とそうできない時もあるでしょうし。


営業と言えば、私もサポート校勤務時代はいわゆる飛び込み営業をやっていました。授業の空き時間や放課後に、中学校や高校を回って、先生方にパンフレットをお渡しし、学校のことを分かってもらい、生徒さんを体験授業等にお誘いする活動です。時には受験生を待ち伏せして(……)帰り道にパンフレットを配るなんてこともしていました。…それって、今受けてきた学校が不合格だったらうちに来てねって意図があるわけで、仕事とは言え、つらいものがありました。高校訪問だって、はっきり言えば、「おたくの学校で持て余している生徒さんがいるならうちに誘導してね」ってことなわけで…。仮に、その高校がその生徒さんにとってどうしようもないクズ学校(失礼)だったなら、すっぱり辞めてうちへ来た方が幸せだよって思う一方、退学ってそんなに簡単に決意できることじゃないし、その学校に友人や信頼できる先生が1人でもいるなら、もう少し考えてもいいんじゃないか…そんな風に考えてしまうと、もう営業ではいられません。当然のことながら、そんな性格じゃこの仕事はできないよ!と先輩に叱咤されたこともありますが…。何が言いたいかというと、仕事って何でも大変ですよね(雑な結論)。


余談ですが、これまでたくさんのこども達と接してきて、「将来、会社員になって営業の仕事がやりたい」と言った子に、思い出せる限り2人しか会ったことがありません。小学生は「営業」なんてピンとこないと思うので納得なのですが、私は中高生と接することがとても多かったので、彼らはリアルに「会社員」に良いイメージがないのだな…と感じていました。もしくは、仕事というそれそのものに、ネガティブな想いが強かったのかもしれません。長くなったので、子どもたちの進路選択についてはまた次の機会に書きたいと思います。


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