小さな学習塾「わたる」~子ども達の自立と向き合う~

ADHDやLD、自閉症スペクトラム、アスペルガー等、生来より何らかの学びづらさを持つ子ども達の学習・生活支援を行う小さな学び舎「わたる」。その塾を経営するきつねが日々のことをぽつぽつ呟くブログです。

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。ご挨拶が遅れてしまいましたが、「わたる」は5日から授業を再開しております。フレッシュな生徒さんが来てくれたりして、年始めから嬉しいスタートとなりました。
とはいえ、年が明けても、世間では相変わらずインフルエンザが猛威を振るっております。ですから、「わたる」でも頻繁に換気実施中!教室の適温模索中!清掃も変わらず徹底的に実施中(最早趣味・笑)。とにかく体調には気をつけたいですね。まだまだ寒い時節柄ですから、皆様どうぞご自愛ください。そして本年も小さな学習塾「わたる」をよろしくお願い致します。


さて1月。「わたる」では生徒さんへ、「個別指導計画表」をお渡しします。
学校でも作成していると思われます、この生徒さんごとに作られる学習計画表は、年度はじめ(学校にあわせていますので、「わたる」でもそれは4月になります)、まずは1年という長期の目標を掲げ、さらに4~6月、7~9月、10~12月、そして1~3月という風に、3ヶ月ごとの短期目標(と振り返り)を季節ごとに記していき、保護者様に見ていただきます。


3ヶ月前に立てた目標通りに事が進まなかったりして、不本意な結果になってしまうタームもありますが、逆に僅か3ヶ月でここまでできるとは思わなかったという嬉しい予想外を見せてくれる生徒さんもいらっしゃったりして、私自身も常に勉強させてもらっています。
そして未だ開設1年にも満たない「わたる」ではありますが、やはり全ての生徒さんに対して実感するのは、「継続は力なり」ということです。反復すること、例え一度覚えたことを忘れてしまっても、また繰り返して思い出してもらい、やり直すこと。それらをコツコツと続けていくことで、無自覚のまま自然と身についていくことの何と多いことか。これはこれまでの経験からも確実に言えることです。
これからも日々私自身、学習法の研究を重ねながら、会員の皆様の学習意欲&向上のために努力していきたいと思います。


ところで、ここからは余談なのですが…。受験期のこの頃になると、自身の受験生時代をふと思い出します。
全く大げさな言い回しながら、私はその頃、人には向き・不向きというものがあって、「私はこの領域の向こう岸へは、どうあっても到達できない」とガッカリしたことがあります。
私は高校3年生の夏まで、大学は理系志望でした。理由は、獣医さんになりたかったからです。それで進学希望先の受験科目に「数Ⅲ・C」があったものですから、予備校へ通ったり、もちろん自分でも勉強したりして「自分なりに」一生懸命取り組んだのですが、どうあっても高得点が取れない。こんな偏差値この世にあるの?と驚いたほど底辺の数字を何度も取りました。
それである時、「限界」を感じてしまい、「これができないとこの先へ進めないなら、自分の頭は理系用にできていない」と「文転」したのです。以降、私は、「人には、例え好きで興味があっても、どうしたって向かないもの、できないものがある」と考えるようになったのです。


しかし……しかし、です。確かにそういう部分はある、どんなに頑張ったって私が大リーガーになれないように……多分、限界ってある。そうは思いながらも。
今はあの時とは少し、考え方が変わっています。


あの時は「己の脳みその限界」などと茶化して諦めたのですが、「実は、そんなことはなかったんじゃないか」と思ったりするのです。
勿論、自分にとって数ⅢCの分野は難しいし、出来るようになるのはきっと大変だし、実際あの時は無理だったし、そもそも今はそれをやろうとすら思っていないのですが(笑)。
「不可能」と言い切れるほどには、もしかしたらやっていなかったかもしれないなぁと。
いや勿論、「自分なりに」頑張っていたはずなのですが、違うやり方、つまり「別の学び方を模索する」ことはしていなかったと思うのです。


別に当時の予備校の先生のせいにするつもりは毛頭ありませんが(笑)、数学は今でも好きで、本屋さんに並ぶ参考書なんかを読んでいると、「おおっ!?何て分かりやすいんだ!」と思ってつい買いたくなったり、「え、何(汗)?これは何を言っているの…」と、やはりあの時のように「サッパリ」な印象でそっと棚に戻したり…。同じ分野でも見せ方、説明の仕方でこんなにも理解が違うのかぁと感嘆してしまうのです。
思えば、あの頃の自分はそんなこと、考えもしなかった。ただ唯々諾々と、与えられた授業、テキストで勉強し、必死に志望先の過去問を解くことばかり考えていました(別にそれも間違っていないですが)。


あ、因みに、「嫌い&興味もない」ようなもの・ことを「無理矢理」やる必要は…、まぁ時には必要だとも思いますけど(笑)、ずーっとやる必要はない、と個人的には思います。
しかし私の場合、数学は決して嫌いではなかったわけで、ましてや、やりたいことの為にやる必要があった教科だったのだから、もうちょっとあがいても良かったと思うし、「何?このやり方じゃ合わない?ならこれはどうだ?」な~んて、いろいろとアドバイスしてくれる先生に出会いたかったなー…なんて思ったりもします。


今はこのお仕事が楽しいし、自分とは違い過ぎる子ども達の若い脳みそ(笑)を鍛えられることにやり甲斐と喜びを感じているので、獣医さんになれなかったことを悔やんではいません。そして今は。過去の自分がしなかった代わりに、「いろいろなアプローチ」を「諦めず」子ども達に提案し続けられる、そんな先生になりたいなと思っています。自分自身、まだそういう目標は道半ばというか、一生勉強なのですが。
いやしかし。「脳みそを鍛える」って好きなフレーズです。未知なる脳みそ。無限大の可能性。自分の脳みそも退化していくばかりだなんて嘆かずに、日々鍛えていきたいものです。


本年もおかしなブログを書いてしまうかもしれませんが、どうぞゆるりとお付き合いください。


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