感覚過敏の話
今日も朝から汗だくになりつつ「わたる」の掃除に勤しんでおりましたが、最近はモップより竹箒がお気に入りです。あの「ザッザッ!」という音と、手に伝わる感触が心地よいので。
あとはトイレに置いている香り玉(ビー玉のようにキラキラした、青と透明のやつです)も好きでして、別にやらなくてもいいのに、わざわざ激しく振ってより香りを出そうとして遊ぶという。子どもですね。
感触だとか香りだとか、やたらと五感に関わることを述べていますが、私は基本感覚の鈍い人間です。目も悪い。耳も特に良くはない。味覚は…それ自体は普通かと思うのですが、以前にも書いたように、面倒くさい偏食家なので、食事は大変です。
また、皮膚が弱く、ちょっと虫に刺されるだけでも大きな水ぶくれができたり…加えて、金属アレルギーらしく、8年以上、歯の詰め物のせいで、足の皮がめくれ上がり腫れ続けるという、しんどい病にかかっていました(歯の詰め物が偶然取れたら、ピタッと治った)。そういう意味では、肌は敏感なのでしょうか?しかし(?)霊感はありません。
と、私の感覚の話などどうでもいいのですが、あとひとつだけ。実は、私は鼻が良いのです。嗅覚ってやつですね。敏感です。結構人が気づかないニオイにも気づいたりします。先生をやっていた頃は、校舎の裏手でタバコ吸って戻ってくる生徒らに、通りすがりで「吸ってきたでしょ」と指摘することが結構ありました。
まぁ当然、「吸ってねえよ!」と生徒はしらばっくれますけども。
さらに、「生徒を疑うのか!お前、そんな言いがかりつけて、違ったらどう責任取るつもりだよ!」などとぐいぐい強気で責めてきたり。
しかしですね、私は自信満々なんです(笑)。たばこ臭い所にいたから臭いがうつっちゃったって人と、当人から発せられる臭いって何か違うのですよ…。ましてや、たばこ吸いたて(?)なんて、特に強烈な臭いがするので分かりやすい(まぁ今は良い消臭剤あるだろうから、もう分からないかな?)。
ちなみに、本当に吸っていたかどうかは現行犯でない限り証明できないわけで、別に生徒を尋問して停学にしてやる!とかって思いで「吸ってきたでしょ」と言ったわけではないのです。ただただ、成長過程での喫煙をやめて欲しいから、「お前さんの健康のためにおやめよ…」とお願いしたいだけなのです。
生徒の方も、突然言い当てられたからカッとなり、恫喝によってこちらを怯ませて問題をうやむやにしたいだけで、真実は本人がよく知っているわけですから、最終的には「うっせー、うぜえ!」だけで終わります(つまり私の「(臭いへの)反応」が先に立った指摘の仕方がまずかった。最初から「おやめよ」とそっと言ってあげれば良かった)。
大体反応してしまう臭いって不快なものが多いので、この特性で得をしたと思ったことがないです。タバコのことだって、このまま気づかないフリしていたいなって思うこともありましたし(笑)。だって絶対キレられますからね。それに生徒の言う通り証拠がない、他の人には分からないことが多いから、「適当言いやがって」と疑われることも多い。
でも、臭うものは臭うのです。夏場の電車なんて私にとっては死のマーチですわ…(必ず酔います、エチケット袋必須です)。
で、先日、職場(「わたる」とは別の所)でこのニオイの話となり、以前、みんなは全く分からないのに、私が「クサイ!」とギャーギャー騒いでドン引きされた過去話で盛り上がりました(汗)。
何って、ある風よけシートを、冬場に窓に立てかけるのがそこの通例だったのですが、私にしてみたら、そこからとんでもない異臭がしたのです。しかし、周りの同僚さんたちには一切分からない。また同じ頃、水道の配水管から異臭が漂っていたのですが、私だけが「ぐおおぉ~耐えられ~ん!」と苦悶し、ここでコップや湯飲みを洗うなんてありえない!と訴えていたのですが(笑)、みんな「そんなヘンなニオイしないよ?」と言うのです。「ごんさんは大げさなんじゃないの?」と。全然信じてもらえない。そりゃそうですよ、多数決の世の中ですよ。たった1人がニオウ!と主張したところで、その他大勢は全然分からない(臭わない)わけですから。
幸い(?)、水道管に関しては、さらに異臭が激しくなった折、若い同僚さんが「ああっ!本当です、臭う!これはやばいです(焦)!」と同調してくれて、どうやら真実っぽいことが分かり。シートに関しては、ついぞ誰も臭ってはくれませんでしたが、あれ?この落ちない汚れは…カビ?という判断の下、全て捨てられました。
あれがカビのニオイだったのかどうか、それは分かりませんが、何というか、感覚って本当に人それぞれじゃないですか。で、自分がそう感じても大勢が「分からない」「そんなことない」「大げさだよ」って言ってきたとしたら、そりゃあ孤独ですよね。
だらだらと自分の体験談を書いてしまったのですが、何が言いたいって、感覚過敏のお子さんは本当に大変な世界で生きていると思う、という話です。
明らかに大勢の人よりは「鋭い」世界で生きている。音にしろ、ニオイにしろ。
対処策はあるので、少しでも過敏な反応を見せるお子さんが近くにいたら、大人は「大げさじゃない?」と反応するのではなく、それは辛いね、大変だねって慮ってあげて、その不快感が軽減するような手助けをしてあげて欲しいなぁと思います。