小さな学習塾「わたる」~子ども達の自立と向き合う~

ADHDやLD、自閉症スペクトラム、アスペルガー等、生来より何らかの学びづらさを持つ子ども達の学習・生活支援を行う小さな学び舎「わたる」。その塾を経営するきつねが日々のことをぽつぽつ呟くブログです。

謝れない人

今日のブログは、タイトルについてつらつらと書いてみようかと思います。
これを書こうと思ったきっかけは2つあって、1つは、「どうして政治家って、何か失言したときに『誤解を与えるような言い方をした』と言うのだろう」と思ったこと(笑)。
巷でもよく突っ込まれてはいますけれど、この言い方って、つまりは、「私はそんなつもりで言ったんじゃない、勝手に誤解した側が悪いんだ」って言っているようなものじゃないのかな?と思うんですね。
つまり、謝っていないわけです。
いやいや、世を混乱に陥れたのだから、ひとまず謝ろうよ?って、テレビや新聞越しに、一般市民な塾長は思ったりするのですけれど…。こういう方たちには何やら「謝ったら負け」みたいなオーラを感じるのです…。あ、誰とは言いませんよ?そもそも1人2人の話じゃないですし(笑)。


何か間違ってしまったとき、また誰かを傷つけてしまったと思ったときに相手に謝ること、きちんと謝れることというのは、人として大事なスキルではないかなぁと思います。意地を張りすぎると難しくなったりもすることですが。


そしてこの話を書こうと思った2つ目の理由なのですが、ごん塾長の暗黒中時代にも、絶対に、決して謝らない(謝れない)先生がいたのです。
期末試験の折、塾長はうっかり(?)39度の熱を出したことがあるのですが、テストを休んだら「成績をつけない」と脅されていたため(……)、ぼーっとした状態で何とかテストを受け!その後、モーローとしながら、「具合が悪いので早退させてください」と言ったんですね。
するとこの暗黒先生、暗黒の表情で一言。


「みんなより早く帰ってテスト勉強する気か。」


……ヲイ。顔を見たら分かるだろ?39度超えの熱があるのよ??ほらほら、顔を見てみなさい???…ってな感じですが、そんな突っ込める訳もありません。何せ当時はか弱い中学生ですよ。
でも深く傷ついたことは、こうしてずっと忘れないわけですね(執念深いな・笑)。
後に本当に熱があると分かっても、先生は「疑って悪かったな」とは言ってくれませんでした。それどころか、「あと掃除だけなんだから、いられないのか」と追い打ちをかけてきた(笑)!ええええ、熱があるって分かっても尚言ってるよって、ここまで来るともはやギャグですが、多分これ、「今さら謝れない」という心理が働いたと思うんです。


こ、これはもう、後戻りはできん!「疑って悪かった」なんて、絶対に、まかり間違っても言えん!言ったら負けだ!なぜって、もしそんなことを言ってしまった日には、明日からこいつ(=ごん)に鬼の首取ったみたいな大きな態度を取られるかもしれんし!!


……と、思ったのかどうかは分かりませんが、無意識下でそういうことを考えていた可能性はあるかもしれません。


エライ立場(?)の人だろうが何だろうが、間違ったと思ったらすぐに謝った方が良いのにね…。あ、でも、「間違ってしまった」と思っていない可能性もあるのか…。


でもですね、もしかしたら謝れない人って、子どもの頃に、「間違ったらきちんと謝る大人の姿」を見たことがないのかもしれない…とも思いました。
何か良くない言動を取ってしまった時にはきちんと頭を下げるべきということを教わっていたり、実際にそれを実践している大人を間近で見ていたのなら…。ああいう態度を取る人にはならなかったんじゃ……とまでは言いきれませんが(笑)、模範になる人が身近にいた方が良いは良いんだろうなと。


ところで先日、教室で「つい」悪い言葉を使ってしまった生徒さんが、すかさず「ハッ」となって「すみません」と謝ってくれた時、凄く「いいなぁ」と思いました。
いや悪い言葉は悪いんですけれど、当人も、自分の言葉遣いに悪い癖があることは分かっていて、「何故それをやめた方がいいか」という理由も自分で分かっていて。
だからだと思うのですが、別にこちらが何か言う前にもう「イカン!」となって、さっと謝れたんですね。
それを見たときに、自分の非を認めてすぐ謝れるこの子は、きっと社会に出ても大丈夫だなと思いました。君はすでに人生において大事なワザを1個獲得しているぞ!ってな感じで。
口に出して伝えたりはしませんけども(いや伝えようかな~とも思ったんですけど、「謝ればいいんだ」と多用されてもと悩み中です・笑)。



×

非ログインユーザーとして返信する