小さな学習塾「わたる」~子ども達の自立と向き合う~

ADHDやLD、自閉症スペクトラム、アスペルガー等、生来より何らかの学びづらさを持つ子ども達の学習・生活支援を行う小さな学び舎「わたる」。その塾を経営するきつねが日々のことをぽつぽつ呟くブログです。

紛らわしい行動

前回の続きを書く前に。
今日、ちらっと気になったことを書きます…。


「わたる」は建物の2階にあるのですが、扉の前のスペースに、時々虫さんがのぼってやってくるのです。


扉が透明なので、ドアの近くにいるとその姿が見えるのですが、大体が…と言いますか、私が確認してきた虫さんに限っては「もれなく全員が」元来た道を戻ることができません。
彼らは「上がる」という概念はあっても、「下がる」ということを知らないのでは…などと思いつつ、自分で階段のぼってきたのに、下りられないんじゃ~、もう永久にその扉の前でうろうろ迷うしかないのですよ。そして力尽きる。一度傘立ての中でお亡くなりになっていた蝶さんがいらっしゃいました…そこに入られるとさすがに気づけません…。


大抵は、気づくと傍の窓を開けておいて、「勝手に来たのだから、勝手に出て行っておくれ」とやるのですけど、中にはいつまで経っても窓が開いていることに気づかず、そのすぐ横でうろうろする虫さんも。
この間ぎょっとしたのは、アシナガバチ(!?)的な大きなハチがブンブンと勢いよく飛んできまして。で、これはもし生徒さんが来た時に遭遇したら、とてつもなくまずいではないか!!…と、すぐさま捕獲することにしたのです。


私はほうきとちりとりを使って彼(?)をさっと挟みこみ、そのまま開け放たれた窓の外へ「えいっ」と放ちました。そしてすぐさま窓を閉める。この間、3秒ちょっと。
若い頃、東京で一人暮らしをしていた際、最初に住んでいたアパートにそれはたくさんのゴ…さんがいたのですが、昔から虫を「殺す/潰す」という考えが皆無だった私は、例えそれが恐ろしいゴ〇さんであろうとも、毎度ちりとりとほうきで挟んで近場の森へ捨てに行くという……アホみたいなことをしていました。今あの時と同じことをしろと言われても、きっとできません。今だって逃げられるものなら逃げます。しかし今回はそうも言っていられなかったので、あの時のことを思い出し、何と一発で捕まえることができたのでした。何事も無駄な経験というのはないものですね。


話がそれたのですが、この日記で何が言いたかったかと言うと、私自身は、単純に下の階段から飛んできて路頭に迷った虫さんを捕まえて窓の外へ放っただけなのですが、これ、ひょっとして「ちりとりで取ったゴミを外に投げ捨てている」ように見られないか!?ということに気づきまして(汗)。


ち、違うんです!虫です!しかも生きています!


…ということを主張したくて、わざわざ1ページ割かせて頂きました…すみません。でも、偶然この光景を目にした人は絶対に思うと思うのですよ、「あ、あいつ、外にゴミを投げ捨てやがった!」と…。何せちりとりを窓の外へ向けて振っているのですからね。
しかし個人的には、運転中に前の車がぽいっとタバコやビニール袋(!?)などを捨てるところに遭遇するたび、メラリと怒りの炎が燃え出すくらいには、ゴミのポイ捨ては許せない派です。
こういうところ、子どもさんの方がちゃんとしているかもなぁと思いますね。教室内のゴミ箱に「燃えるゴミ」とか「プラスチック」と書いておいたら、きちんと分別して捨ててくれていますもん(「わたる」では休憩時間にお菓子を出すので、必然的にゴミは自分で捨ててもらっています)。


しかしこの出来事で関連することとしてついでに記しておきますと、人って、誤解しますよね。そして、一度思ってしまったら、なかなかその誤解を取り消すことは難しいというか、「ああ、私の勘違いでした。ごめんなさい」って言うのも、言える人は言えるけれど、言えない人は本当に難しいことのようで。
特に、「こらー!何ゴミ捨ててんだー!」などと「激しく怒ったりした後」だったりすると、「ゴミじゃなくて虫です」と事実を見せられたとしても、「…はぁ?紛らわしい真似してんなよ!そんなの殺しておけばいいだろ!」…となる人も、もしかしたらいると思うのです(これは大げさな例かな?)。


だから何事も、主に子どもさんに対してなのですが、すぐにそうと決めつけて叱ることって注意しなくちゃいけないなと思います。勿論、目の前で自分や他人に暴力をふるっているとか、明らかまずい行為は別ですよ。


思いも寄らない突拍子もないことをされると、ついぎょっとして、「何してんの!?」ってまず大きな声を出してしまうことって多いと思うんです。私も気をつけよう、常に冷静でいようと思っていても、フェイントでびっくりさせられると、ついそのままのリアクションで「何、今の!?」と言ってしまうことがあります。反応するのは良いとしても、例えば今回の場合なら、「何やってんの!?今、ゴミ捨てたでしょ!」と断じるのは危険なので、「今、ちりとりから放ったものは何?」などと訊ねるのが良いかもしれませんね。「捨てた」という単語を使うと否定的に感じるし、非難しているように取られるかもしれませんし。本人がやった行動をそのまま、見たままを伝えて確認するのが大切だと思います。


徒然日記がつい長くなってしまったので、前回の続きはまた次のブログに(必ず)書きますね。すみません!


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